この日、元気になった報告のためオフィスに行った。調整員の方や健康管理員の方にすごく心配されていた。そして、病気やけがの報告書を合計8枚も書いた。そのときだった。調整員の一人が一枚の紙を渡してくれた。
「黒明さん、荷物届いてますよ。」
それは妻が9月9日に日本から送ってくれた小包である。やることを済ませ、はやる気持ちを抑えて、早歩きでウフルパーク(隊員は行ってはいけない危険区域)の横を通って、郵便局へと急いだ。そのとき、携帯にショートメールが入る。
「ウフルパークで2名が銃殺されました。周辺状況に気をつけてください」
「・・・(恐怖)」
なぬーーー!?今横を通ってますけど。よりによってこんなときに・・・。郵便局まで約500メートル・・・。走るべきか、このまま早歩きか、それとも前にいるケニア人の横で一緒に行くか、それほどまでこわかったよ。最近ケニアでは、銃声が聞こえる日もあるし・・・。
そしてびくびくしながら、やっと郵便局に到着。EMS(国際スピード郵便)のオフィスに行き、関税で3500シル(約4500円)ほど払った。そして係の人にIDカードを見せ、サインをして。やっと受け取ることができた。俺のところまで来るのに約2か月かかった荷物。すごくうれしかった。
さてここからが、大変だった。凶悪事件が起きた周辺。重い荷物だったためもちろんタクシーで帰ることにした。しかし、いつも使っているタクシーがこの日はつかまらない・・・。周辺には怪しそうなおじさんが、タクシーに乗らないかと誘ってくる。これは乗れない。
どうしようかと考えた結果・・・、乗合バス乗り場まで歩くことにした。もちろん人通りの多い場所で、人の良さそうで強そうな人の横をがっちりキープして。いやあドキドキしたよ。そして歩くこと10分、ようやく乗り場まで着いた。そして自宅へと。
自宅へと帰って、まず一番にダンボールをあけた。うわー。はじめに目に入ったのが大好きなおかし「ふんわり名人 きなこ餅」だった。そして次から次へと出てくる日本食の数々。カレーのルー、お茶漬けの素、カップラーメン、チャーハンの素、ふりかけ、おにぎりせんべいなどなど。
そして妻「ゆあみ」からの手紙もあった。その中には6つのひょうたんが付いているストラップがあった。妻のお父さんからのもので、「無病息災」の意味があるものだった。すぐにケニアの携帯にそのストラップをつけた。
ダンボールいっぱいに入った家族の愛情。妻だけでなく、父や母もたくさんの食べ物を入れてくれていた。その一つひとつに「がんばれ」って応援してくれている想いを感じた。ここケニアにいても一人じゃないって思えた。離れてみて感じる家族の大切さ。
大学時代、新潟にいて家族から荷物が届いたとき、号泣した時があった。あのときの感じに似ている。あのときにおばあちゃんが入れてくれていた「ナタデココゼリー」が、めちゃくちゃうまかったなあ。
家族の温かな贈り物。食べ物以上に、大事なことをもらった。明日もきっとがんばれる。ありがとう。
6 件のコメント:
うひゃー!すごいね!すごい量だね!!
くろちゃんのことを思って、一つ一つ選んだんだろうね。
いいなぁ、素敵だー
「ふんわり名人 きなこ餅」
おいしいよね!!!!
ちゃんと食べて、あたしの分までやせないようにして”!!!黒ちゃん
家族の荷物 手紙 愛情 感謝
葵ちゃん
ベッドが埋まるほど送ってもらいました。
半年ぐらい日本食食べることができそうだな。へへへっ。
あかね
いやあ、さすが米どころ新潟・越後製菓!
その中でも傑作だよ、「ふんわり名人 きなこ餅」!
いやあ、もうプチメタボに戻ってしまうよ。
おひさ!
なんか体調に治安に大変そうだなぁ。
ブログを読んで改めて尊敬してますわ。
しっかしすごい仕送りだったな~。
奥さんも送るなら言ってくれれば、オレ
中に入ったのに(笑)次のダンボールは
期待しとけ♪
めんちゃん
まあそれでもなんとか楽しんどるわ。
けどこっちにいたら日本食ほんとに恋しくなるからなあ。
次回はなんか送ってください。
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