うちの更生院で飼っているクロミ(ネコ)には二匹の子どもがいる。最近走り始めることができて、甘え盛りの二匹。わんぱくざかりで、いろいろ散歩しては、走りまわる。そして二匹でじゃれあって、その姿がなんともいとおしい。けど、その姿を見ることはもうできなくなった。
この日、ある子どもがなまったスワヒリ語で悲しそうに俺に話しかけてくる。わけがわからず、子どもが「ついてきて」というので、そこに行ったとき、言葉を失った。
子ネコ一匹はそこに無残な姿で死んでいた。そしてその奥でもう一匹も死んでいた。
えっ、昨日まであんなに元気だったのに。・・・。なんで・・・? なんでも昨日の夜、いつも更生院の台所に入って寝ている二匹がその日は入らなかったらしい。そして夜、野犬に襲われて、死んだということだ。
その日、あまりなかないクロミが俺を見ながらずっとないていた。やっぱり何が起こったのか、わかっているんだろう。その姿がまたつらかった。
昼ごはんはクロミと子ネコたちが大好きなキャベツの炒め物が出た。それをいつもよりたくさんクロミにあげた。けど、そこにはいつもいる子ネコ二匹の姿はなかった。
生まれて約1か月半ぐらいだったかな。子ネコがこの更生院の生活に慣れたところでの出来事。慣れってやっぱり怖い。どこに危険があるかわからない。それは動物でも人間でも同じだ。この子ネコたちの死を無駄にしない。
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