脱走。このゲタスル更生院の一番の問題である。ケニア全土から、裁判を受けて子どもたちがやってくる。そしてここゲタスルで3ヵ月間過ごしたのち、次の更生院に行って2年から3年過ごして、やっと社会に復帰したり、親もとに返される。
しかし、いきなりの更生院の生活に逃げてしまう子もいる。教員の目を盗んで、脱走。お金もなければ、食べ物もないし、水もない。けど逃げてしまう。家族に会いたいためか、地元に帰りたいのか、または楽な生活にもどりたいのか、理由もさまざまである。けど、わかっていることは脱走したという事実だけである。
この日も脱走した子たちがいた。マネージャーと生活担当の先生と私、そしてしっかりした子どもたち5人が車で捜しに行った。捕まえて更生院に戻すことが、その子たちにとって大事なことだからだ。
何時間もかけて心当たりのある場所を何度もまわる。いろんな人に聞いては、また車を走らせて。この日何人かは捕まえたが、何人かは捕まえることはできなかった。きっと夜、寒く悲しい思いをしてるんだろうなあと思うが、こっちも夜は動くことができない。脱走が一番つらく悲しい出来事である。
俺にできることは初めて来る子に笑顔で接してやること、そして少しでも不安を取り除いてやることだ。この子たちの将来をしっかり考えて、この更生院でできることをしっかりしていこう。
2 件のコメント:
その子たちが無事でいてほしい。
つらいね。
けいこさん
そうなんですよね。これはいつまでたっても慣れないと思います。つらいですね。
コメントを投稿