そして次に向かったのはケニア国内2か所しかない少年院の一つ、シモラテワ少年院。更生院と少年院、どのような違いがあるんだろう?同僚のフィリップと少年院の門に到着。・・・塀が高い、また門にきちんと鍵がしてある。この時点で全然ちがう。少しビビりながら、門をたたく。
“Hodi!” 「すいませーん」
そう言うと、銃を持った身長推定190センチの大男がやってくる。警察だ。ここでビビったらダメだと感じたので、名刺を渡し名前と配属先を名乗る。そうすると、意外と快く門を開けてくれ、笑顔で迎えてくれる。ビビって損した。
そしてその人の上司がやってきて、その人のもとに通される。明らかに偉い人だということがわかる。しかしその人すごく笑顔で迎えてくれ、その後少年院を案内してくれた。ちょうどスポーツの時間が始まるということでそれを見学。
・・・でかい。みんなうちの更生院の子たちよりでかい。それも迫力がある。さすがにこの子たちにはまったくビビらなかったが、雰囲気や態度など少しちがっていた。現在この少年院の在籍している子どもたちは282人。うちの約3倍。人数から言っても全然ちがう。そして図書館やコンピュータルームなどがあり、教室もあった。授業はスタンダード7,8(中学1,2年生)だけで、他はない。そして家具作りや金属製品づくりなどの職業教育も充実していた。
もちろん、日常の仕事もしている。薪を割ったり、ごはんを作ったり、掃除をしたり。この部分は更生院とは変わらない。そして驚いたこと、それは子どもたちの背景だ。更生院とほぼ変わらなかった。盗み、傷害、薬物や非行などゲタスルの子の背景とほとんど同じであった。正直どう違いがあるのか、まったくわからなかった。
一つ違うこと、それは無邪気さがないこと。あいさつをしてくれる子ども、笑顔で迎えてくれる子など一人もいなかった。ゲタスルでは無邪気な子もたくさんいる。この少年院の子どもたちは、私だけでなく同僚のフィリップにも無愛想だった。
そして以前ゲタスルにいた子もこの少年院にいることがわかった。更生院から送られてくる子も少なくないという、ここシモラテワ少年院。アットホームなゲタスルとはちがって、すべてがきちんとしている印象を受けた。更生院と少年院の違いを少し感じた訪問だった。
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