2009年5月19日火曜日

5月15日 ゴミ箱を作る

 今週の職員会議で、マネージャーが言った。

 “ Shule lazima ikuwe safi kabisa!! Sitaki takataka ya nje.”
 「学校はきれいじゃないといけないんだ。外に落ちてあるゴミは嫌いだ。」

 うちのゲタスル更生院のマネージャーは日本人のように細かくしっかりしている。また私のよき理解者で、私の提案するイベントや学校運営に反対したことが一度もない。すべて受け入れてくれて、失敗するとそこでケニアの実情を踏まえていろいろ教えてくれる。このマネージャーがいるから、仕事が本当にやりやすい。

 ゴミをあちらこちらに捨てない。もっともな意見だ。うちの更生院では普段から、ゴミをゴミ箱に捨てるよう子どもたちに言っている。ゴミを拾うことを強調するのでなく、ゴミを出さない・捨てないということを毎日のように言っている。しかしゲタスル更生院の子どもたちは毎日新しいメンバーが入ってくるので、なかなか伝わらない。

 そこで今回考えたのは、ゴミ箱を作ることだ。もちろんゴミ箱を買うお金はないので、あるもので作る。今回使用したのは、私が飲み水として買って、余った5リットルのペットボトルだ。このペットボトルをゴミ箱になるよう、はさみで切る。そんな簡単なことだ。そして丁寧にピカピカになるまで洗い、すべての教室や部屋に置いた。

 そして次の日の朝礼の時間、出来上がったばかりのゴミ箱を見せながら、

 “ Shule lazima ikuwa safi. Kuanzia leo, Utupe takataka ndani ya hii chupa!”
 「学校はきれいじゃないといけないんだ。今日からゴミはこの中に捨てるように!」


 といった。そうすると早速効果が。授業時間、今まで鉛筆を削ってそのゴミをそのままに床に捨てていたのだが、ゴミ箱の上で鉛筆を削ってゴミ箱に入れるようになった。紙くずを教室に捨てず、ゴミ箱に捨てるようになった。

 当り前のことかもしれないが、ここケニア・ゲタスル更生院の子どもたちを考えるとすごい進歩だ。日本の学校では教室すべてにゴミ箱をおくことは当たり前だが、ここケニアでは当たり前ではない。当たり前のことを当たり前にできる、これがゲタスルの子どもたちにとって一番大事。そんなゴミをゴミ箱にいれる様子を見ながら、じーんとうれしさが心に響く。

0 件のコメント: