2009年5月6日水曜日

5月1日 職業教育 パン作り

 ゲタスル更生院の真向かいにあるカベテ更生院。ケニア全土から来るさまざまな男のたちは必ずゲタスルで3ヵ月過ごすのだが、その後国内6か所の男子更生院に移動する。その中の一つがカベテ更生院だ。

 このカベテ更生院では子どもたちは最長3年間を過ごすわけだが、ゲタスルとは違い授業は毎日あるし、職業教育も充実している。まさに子どもの人生の次のステップを導く更生院なのである。ここでは同期のJOCVシンヤ(青少年活動)が活動している。

 今回はそのカベテ更生院で行われている職業教育の一つ「ベーカリー」(パン作り)を見学させてもらった。白いエプロンに身を包んだ子どもたちが、甘いにおいのたちこめる教室で必死にパンの生地をこねたり、型をとったりしていた。私が見ているのも気づかないほど真剣に。と、ある一人の生徒が私に気づく。

 “Mwalimu!!” 「先生!」
 “ Ken-san” 「ケンさん」


 そう言って近寄ってきては一人ひとり握手をしてくれた。でも今パンを作っている最中なのに俺と握手していいのか!?てか、その手でまたパン生地をこねてるけど、パン作りの先生は何も言わないのか!?そういうツッコミを心の中でしているが、そこはさすがケニア。衛生なんて知ったこっちゃない・・・。

 そして見事に焼きあがったパンを取り出す。みんな嬉しそうだ。その甘い匂いは外まで出ていって、パン作りをしている子どもたちの他にもたくさんの子どもたちを呼んできた。みんな食べたそうにしているが、これは地域の人の売り物になるから食べることはできない。私も出来たての食パン1斤を30シル(約40円)で買い、そのまま丸かじりで食べた。これがまた柔らかくて、ほくほくで、優しい味がしてうまいことうまいこと☆昼ごはんを食べた後だったけど、ばくばく1斤をわずか10分で食べたよ。

 ゲタスルを卒業した子たちがどのように他の更生院で生活しているか、すごく気になる。ゲタスルの先生からすれば当たり前だけど。けど、こんなうれしそうに職業教育をしているところを見ると一安心。この中にほんとにパン屋さんになる子っているかなあ。って子どもの未来に胸が膨らみます。がんばれよ。

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