2009年6月11日木曜日

6月9日 大激怒★

 家の庭になる調理用バナナのマトケ。これがかなり大きくなってきたから、それをとって子どもたちにあげることにした。約50本はあるかな。一人一本はいかないけど、切って料理するとみんな食べることができるだろう。そう思って、マトケの束を子どもたちに渡す。

 家で片づけしてると、先生たちがうちに来る。

 “ Ken, nipatie ndizi.” 「ケン、俺にもバナナくれよ。」
 “ Hizo ni za watoto. Umechelewa kidogo.”
「それは子どもたちのだからね。ちょっと遅かったね。」


 子どもたちに渡すためにあげたものだから、先生にはあげることはできない。そう思って笑顔で答え、更生院に向かう。そうすると子どもたちの一人が言った。

 “ Walimu wamechukua ndizi.” 「先生たちがバナナをとったよ」

 なんと子どもたちにあげたバナナを先生たちで分けてたのである。これには大激怒。子どもたちにあげるって言って渡したのに。なぜ先生たちがとるのかと問いただすと、料理するのが難しいのやら、子どもたち全員に配るだけの十分なバナナがないだとか、ありとあらゆる言い訳ばかり。何をいっても自分たちの考えを変えない。頭にあるのはタダで手に入れることができるバナナのことばかり。子どもたちも、俺と他の先生のただならぬ雰囲気に不安そうな顔をしている。しょうがないから折れる・・・。

 バナナは子どもたちに渡らず、先生たちが持って帰るはめに。全く腑に落ちない私は昼から家に帰ってくる。こうやって子どもたちに渡そうとするものは、必ず先生たちのもとに行く。子どもたちより、自分たちのほうが大事。そんな考えがあからさまにわかる、このケニアの先生たち。文化と価値観のちがいって誰しもがぶつかる壁。けど、どうしても納得できなかったり、理解できなかったりする壁もある。やりきれない想いがたくさん出てくる。悔しい。

2 件のコメント:

ノリ さんのコメント...

えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
そんな事がありえるのですか!?
ってかありえるのですね…。
なんかショックです…
職員がそんなのだと同じように子どももそうしてしまいますよね。。
文化の違いとは言えど人としてどうなのか…かなりの衝撃を受けました…

ケニャイチロー さんのコメント...

ノリさん
 文化や価値観の違いでとまどうことはやっぱりたくさんあります。先生方ももちろん悪気があってやってることではないのですが・・・。
 はじめの方は毎日怒ってばっかりでしたよ。