2009年6月9日火曜日

6月7日 「これはケンに」


 「これはケンに」

 そう言って、食堂のおばちゃん先生(マダム・ワイリム)が私にソックスを2足手渡してくれた。俺が怒ったとき、いつもそばに来てゆっくりとした口調で落ち着かせてくれる先生だ。

 この日週末の勤務で私を含む4人の先生が更生院にいた。朝子どもたちがダイニングで教会の教えを牧師さんから教わっているときに、4人でのんびり食パンとチャイを楽しみながら話をする。そこで突然マダム・ワイリムが黒いナイロン袋を取り出して、その中からソックスを取り出す。

 “ Hizi ni za Phillip. Hizi ni za Ken.” 「これはフィリップに。これはケンに。」

 そう言ってフィリップと私にソックスを2足ずつ渡してくれた。日ごろかわいがってもらってる上、プレゼントまでくれるなんて。おばあちゃんの温かさのようなものを感じながら感動してると、

 “ Lete one twenty.” 「120シル、ちょうだいね。」
 “ Ati!? Unauza?” 「えっ!?売り物なの?」
 
 そう言って、笑顔で手を差し出していた。ケニア産のソックスだからというが、よく見ると「MADE IN CHINA」の文字が。中国産じゃないですか・・・。そして、そんなマダム・ワイリムのおちゃめな笑顔に負けて1足だけ買いました。60シル(80円ほど)。副業として仕事をしてる公務員はここケニアではたくさんいるのはわかってたけど。そんな日曜日の平和な出来事でした。

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