2009年12月23日水曜日

12月16日 時代劇流れてほしいなあ。

 アフリカに住んでいる人なら、だれしもが経験したことがあるだろう。アジア人というだけで、馬鹿にされたりからかわれたりすることを。

 “ Hei, Chin Chon Chan.” 「へい、チンチョンチャン」
 “ Chinese!” 「中国人!」
 “ Jackie Chen!” 「ジャッキーチェン!」
 “ Jet Lee!” 「ジェットリー!」


 などなど。また顔を見るなり、カンフーや空手の型をするケニア人もいたりする。彼らの固定観念の中には「アジア人=カンフー(空手)ができる」といったものがあるんだろう。カンフーと空手も違うのに、アジア人というだけでそのように見られる。

 日本で言う昼のドラマ(昼ドラ)の時間にけっこうカンフー映画をケニアのテレビ局は放映している。それも俺が生まれて間もないころ、1980年代のものやそれ以前のものが多い。うちの更生学校の子どもたちをはじめ、ケニア人はこのカンフー映画が大好きだ。しかしせっかくの国際理解の場でありアジアのことを知る機会であるのに、ケニア人にとって日常でよく見るテレビのカンフー映画が唯一の国際理解なのである。なんとも悲しいことだ。

 そんな大昔の番組を見て、今の日本や中国にはカンフーの使い手がたくさんいると思われたくない。かといって「カンフー映画」の代わりに「時代劇」が毎日放映されてもなあと思う。中国の昔を表しているカンフー映画の代わりに、日本の昔を表している時代劇。

 時代劇をたくさん見て、やっぱりケニア人は日本人は現在も着物を着ている、武士は刀を持っている、ちょんまげであるって思うんだろうか。カンフーの代わりに、ちゃんばらごっこをしてくれるのなら、すごく可愛げがあるのに。おれも一緒になってちゃんばらごっこをするのに。

 しかし、それでも時代劇が流れてほしいなあ。

 “ Hei, Odaikansama!” 「へい、お代官様!」
 “ Japanese!” 「日本人!」
 “ Matsuken!” 「マツケン!」
 “ Matsukata Hiroki!」 「松方弘樹!」


 なーんてケニアで言われたら、同じからかわれても、ちょっとうれしくなるかもなあ。そんな淡い夢を描きながら、クロケンはがんばって生きてます。

2 件のコメント:

たく さんのコメント...

チンチョンチャン!ニーホー!などなど、ものすごくイラッとするよね。ただ全世界人口の5分の1を占めているんだからしょうがないかとも思うんだけど、やっぱり大事なのは言い方!
ニーホー!というも普通にあいさつっぽく言われたら何とも思わないのに、馬鹿にしている感じで言われるよね。
だからお代官様!も馬鹿にした口調だったら一緒かな!?なんて思っちゃった。自分の国の言葉だったら違うのかな!?

ケニャイチロー さんのコメント...

たくちゃん
 いやあ、どうなんだろうね。
からかわれてるのがわかったら、やっぱり嫌かも。
 最近は慣れてきたけど。