裸足で生活する子どもたち。運動場で遊んだり、スポーツをしたりするといつも小さな生傷をつけて帰ってくる。もう慣れっこだが、サンダルや靴をはいてない子も多く、裸足で更生院に来て生活をする。砂利道を歩くときも、雨の日も、トイレに行くときも。衛生状態も悪く、足の傷口が化膿する子も少なくない。
そんなうちの更生院にマラソンの高橋尚子選手を通じて、日本から多くの靴が送られてきた。今回は35足ほど届いて、それをこの日何もはいていない子どもたちに配ることができた。それぞれの靴に黒のマジックで書いたサイズと何足かの靴には以前使っていた日本の子どもたちの名前が書いてあった。中古品といっても、ここケニアからしたら新品同様のきれいな靴たち。更生院の子どもたちからいったら、宝物だ。
一人ひとりに靴をはかせてサイズを見る。そして自分のサイズのものが見つかると、大事そうに抱えて靴を持っていく。モノの支援はあまり好きではないのだけれど、こういう姿をみるとモノの大切さもわかる。
そしてこの日の夕方からのスポーツの時間では、くつをはいて全力疾走する子どもたちの姿があった。無邪気にうれしそうにボールを追いかける。こうやって日本の皆さんから送られてきたものをケニアの子どもたちに渡せるという橋渡しの役目をしていることを、ものすごく誇りに感じる。と同時にこの子たちの笑顔も日本の皆さんに知ってもらいたいなあと思う。
次の日、靴をもらったある一人の生徒がポケットから大事そうにビーズの指輪を取り出した。
“ Mwalimu, hii ni zawadi yako. Asante.” 「先生、これをあなたに。ありがとう。」
そう言って、私にその大事な指輪をくれた。それだけ、子どもの心を豊かにしてくれた靴たちに感謝している。この指輪は俺がもらったのだけど、この「ありがとう」の気持ちが日本に届きますように。
5 件のコメント:
中古品でも嬉しそうに笑ってるケニアの
子どもたちの写真を見る度、日本の
子どもたちにもっと物を大事にする事を
教えなくてはいけないなぁと痛感します。
とってもステキな笑顔ですね!!
ノリさん
そうですね。物を大事にする気持ち、俺もよく忘れがちになります。なんでもかんでも新しいものを求めてしまいます。実際自分が来てみて、すごく感じることが多いです。
今さらながら改めて。
1年前に配属先変更になった時のクロちゃんの姿を思い出しました。すごく悩んでたよね。でも、今の活動の様子見てると、あの頃が嘘のように良い活動してるなぁって感じるよ。残りもいよいよ少なくなってきたけど、いろんなものとの出会いに感謝しなくちゃね!
こまちゃん
あのときは本当につらかったなあ。合計2回変わったからね。一回目は気持の整理がついたけど、一週間もたたないうちにまた変更だったからね。
それでも、こうやって活動できるのも周りのみんなのおかげだと思うわ。
中学校の生徒会でこのような活動を企画しようとしているのですがこの記事を参考にさせていただけないでしょうか?
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