2010年3月11日木曜日

3月10日 とうもろこしの収穫

 とうもろこしの収穫の時期を迎えた。ここゲタスル更生院で食べる最後のマヒンディ(白いとうもろこし)。お腹がすいてたら食べてた固い焼きトウモロコシのおかげで、今ではずいぶんと顎まわりの筋肉がつき、少し顔がごつくなった。

 この日は配属長から子どもたちへのプレゼントとして、一人1本のトウモロコシが配られた。どさくさにまぎれて、2本も3本もとうもろこしをとっていこうとする小僧ども。そんなやつらには、いつもの愛のげんこつ。いったいこの2年間で何人の小僧を殴ってきたのだろう・・・。考えただけでも恐ろしい。日本だったらまちがいなく懲戒免職だな。気をつけなきゃ、日本では。

 さて夕方のスポーツの時間は焼きトウモロコシの時間になる。それぞれの場所でたき火をして、トウモロコシをやく。食べざかりの小僧たちは遊ぶより食べることのほうが好きみたいである。私がいつものようにキャッチボールをしようとゴムボールを持ってきても、それに見向きもせず、トウモロコシを焼く。「あのー、もう俺が更生院にいるのも5日間なんですけど・・・。」そう思うが、誰もキャッチボールをしてくれない。少しさびしい。

 そうするとある男の子が、大きなバッタを捕まえて見せてくれた。大きくて立派なバッタだ。俺も小さい頃はショウリョウバッタやイナゴを捕まえては、虫かごに入れてたっけ。

 “ Mwalimu, hii ni tamu sana. Kama kuku.”
「先生、これすごくおいしいんだよ。鶏肉みたいで。」


 ・・・!?た、食べるんですか!?それもどう考えても鶏肉じゃないし。そんな私の考えをよそに、小僧たちはたき火にバッタを投げ入れる。何人もの小僧たちがおいしそうに焼きバッタを見ている。そして少し焦げたところで出来上がり。ケニアの小僧たちにとっては、なんでも食べ物になるんだな。キリンもインパラも、ウサギも食べてしまう彼らだからなあ。そんな私もここケニアでダチョウやワニを食べていますが・・・。

 ところでずっとこの2年間愛用していたデジカメが壊れてしまいました。不注意で落としてしまったのですが。残り11日なのに。まあ気にしない気にしない。ここらへんのいい加減さは、いい意味でケニア人化してきてると思う。

 残り11日。

6 件のコメント:

倉敷~ さんのコメント...

もう残り少なくなって来たのですね
本当に2年間頑張りましたね
いつもコメントを楽しく興味深く読ませて
頂きました。有難うございました。

ケニャイチロー さんのコメント...

倉敷~さん

コメントありがとうございます。
もうすぐ活動も終了で、日本に帰国となります。今は本当に一日一日が早いです。
最後まで気を抜かずに活動していきます。

ちょこ さんのコメント...

もうすぐ帰国だね!
ブログを読んでいるとケニャイチローの頑張りとか、子どもたちの様子が伝わってきて、いつも元気をもらえます。
日本に帰ったら、日本のこどもたちにケニアのこと、アフリカのこと、生の話をたくさん聞かせてあげてね(^^)

みつなが さんのコメント...

ナイロビではお世話になりました専門家のみつながです。
ケニャイチロー先生、2年間お疲れ様でした。
このブログを拝見すると、充実した2年間だったことがわかります。もっとお話できていたらと思います。
帰国の日まで、気を抜かずに、無事に日本に戻られることを祈っております。

ケニャイチロー さんのコメント...

ちょこさん
 あと1週間だけど、俺の本当の活動は日本に帰ってからだよね。たくさんの子供たちや日本の人たちにケニアのことを伝えること、これが次の活動です。

ケニャイチロー さんのコメント...

みつなが さん
 お久しぶりです。
 お元気にされていますか。
 コメントありがとうございます。
最後まで気を抜かず活動していきます。