「ごみ拾っていい?」
この日、妻と一緒に運動場を歩いていて、ふと妻が言った言葉である。
この瞬間はっとした。運動場に落ちているゴミの存在が自分の中で当たり前になっていた。日本ではゴミが落ちていたら拾うんだ。そんな当たり前の感覚がほとんどなくなっていたから、その言葉は俺にとって新鮮であり、すごく衝撃的だった。
そして二人で両手いっぱいになるまでゴミを拾い、ゴミ捨て場に持って行った。ゴミがたくさんある環境で子どもたちが良くなることはねえわな・・・。改めて反省した出来事だった。その日から一人で黙々とゴミを拾うことを始めた。同僚や子どもたちに自分から言わず、その姿で何かを感じ取ってくれないかなあ。
“ Ken, hiyo ni Japanese Culture?” 「ケン、それは日本の文化かい?」
と言って笑った同僚もいた。悔しさを通り越して、あきれてしまった。ゴミをどこでも捨てていい、なんて言うのはケニアの文化でもなんでもないと思う。ただケニア人がゴミや環境問題について興味・関心がなく、何気なくやっていることだ。率先垂範、自らがすすんでするようにしよう。
何気ない妻の言葉が、久し振りに日本人の感覚を思い出させてくれた。
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