2009年10月22日木曜日

10月14日 動き始めた新たな活動


 泣いても笑っても残り5か月。自分のできることを精一杯しないと悔いが残ると思う。そこで自分ができることを少しずつしようと、この日から新たに動き始めた。まず授業に関して言えば、算数でよく知られる計算カード作り。現在受け持っている授業が算数と体育だけなので、時間がある。その時間を使って少しでも子どもたちの学習の手助けとなるものを作ろうと考えた。足し算、引き算、掛け算、割り算の計4種類で手作り計算カードの数も15セットを超えた。(そのうちいくつかは妻に作ってもらったが)

 そして算数の時間のはじめにウォームアップとして、この計算カードを使って簡単な計算をさせる。この単純作業はケニアの子どももやる気を持って取り組むことができる。最近では計算が速くなった子もいて、次々に計算カードを制覇する子が増えてきた。このような小さな努力とがんばりをしっかりと見ていきたい。

 またもう一つ取り組んでいること、それは図書館委員の設置である。以前管理・運営していた図書館がここ最近ほとんど開かれていなかった。図書館を開けるように頼んでおいた同僚も週に1、2回しか開けてくれない。そこで子どもたちの自立も兼ねて、図書館委員を設置した。これには所属長(マネージャー)の強い反対もあったが、(子どもたちが図書館の本を盗んでしまうため)なんとか動き始めた。

 図書館カウンターに2人の子どもを置いて、本の整理整頓、そして借りていく子の名前や本の名前のチェックなどをさせるようにした。このことで図書館はほぼ毎日のように開くようになった。そしてまた子どもたちは毎日、自分で本を見て学習できるようになった。 これもゲタスルの子からすると、大きな進歩。そういう責任ある仕事をすることで、責任感や自立心を養っていきたい。

 このように自分が表に出ず、裏から支えることがこれからの課題。5か月後自分がいなくなったときに、授業(学習)セクションが混乱しないように、少しずつ基盤を作っていきたい。先生がいなくても、その日授業がなくても自己学習できる環境、それが今のゲタスル更生院に必要なことだと思う。

 まだまだ基盤づくりとしてやりたいことは山ほどある。が、一つひとつがきちんと形になるように、焦らず丁寧に基盤を作っていこう。

2 件のコメント:

rie さんのコメント...

また素敵な活動開始ですね。

「先生がいなくても、その日授業がなくても自己学習できる環境」

これって、子供たちにとって本当に大切だと、最近私もよく思います。

「自分でできる環境作り」
子供たちは必ずいつか巣立っていく。
その時、自分の足でしっかりと立って、
自分の道を歩いていく力が必要。

普段の仕事の中で、
私はつい忘れてしまうけれど、
基本的な教師の仕事は、
これだと思います。

ケニャイチロー さんのコメント...

rieさん
 ここゲタスル更生院では、本当にこの授業セクションが大きな問題を抱えています。「自分でできる環境作り」、rieさんの言うように、子どもたちが自分でできることを目標に今は活動しています。