2010年2月4日木曜日

2月3日 ゲタスル更生院の給食② 昼食、夕食

 一日30品目の食品を食べるのが良い。
 と日本では言われるが、ゲタスル更生院では言えないかな。1日多くて4、5品目しか摂取できない子どもたちだが、ごはんが安心して食べられるだけでも幸せなことである。たとえ昼食と夕食がまったく同じメニューでも・・・。

 ここゲタスル更生院では大きな鍋に約100人分のごはんを作る。それも2食分。つまり昼食分と夕食分だ。昼食で半分を出し、夕食でもう半分を出す。そのため、彼らの食べる食品目は4、5品目になるということだ。

 さて彼らの給食として、一番よく出るのは「ギゼリ」(Githeri)と「ウガリ」(Ugali)だ。ギゼリはとうもろこし(甘いものでなく、味がほとんどない白いとうもろこし)と豆を塩で煮込んだものである。最近ではこれにじゃがいもやキャベツが入るようになり、少しグレードアップしている。子どもたちの中には豆をすべて食べてそのあとにトウモロコシを食べるなど、いろいろな食べ方をしているものもいる。量が少ないと、それをゆっくり噛みしめながら食べる。少しでもお腹がいっぱいになる方法を知っているのだろう。

 次にウガリ。ウガリはここ東アフリカのもっともポピュラーな主食といってもいい。トウモロコシの粉を湯でよくこねて蒸したものである。味はほとんどないが、おかずと一緒に食べるとけっこうやみつきになる。私はこのウガリが大好きだ。ゲタスル更生院では、ウガリを作る鍋とおかずを作る鍋二つを使う。おかずはマハラグェMahargweと呼ばれると呼ばれる赤豆の似たものだ。これにキャベツが入る。毎日この赤豆は給食にでる。ギゼリのときもウガリのときも。

 1週間に1回はお米(Mchele)の日だ。これもマハラグェと一緒に食べる。もしくはデングと呼ばれる小さな緑色の豆と一緒に。しかし子どもたちにお米はあまり人気がない。なんでもお米はすぐにお腹がすくらしい。なので、寝る前にいつもお腹がすいて困るということだ。また現在は週に1回肉の日がある。牛肉を約50グラムずつ切り、お湯で茹でた茹で肉。子どものテンションが上がる。また2週間に1回フルーツの日がある。パイナップルやオレンジ、マンゴーなどを子どもは食べることができる。

 トウモロコシの収穫の時期になると、子どもたちにはトウモロコシが配られる。そして炭でじっくり焼いた、焼きトウモロコシを作る。この出来たてがかなりウマい。私の大好物だ。一度にトウモロコシ3本は食べることができる。それほどウマい。

 ところで、アフリカの子どもたちは給食や食べ物を残さないとよく言われるが、実際のところは・・・本当に残さない。小さい子が食べきれなかったら大きい子がそれを食べる。食べ物を捨てるというような光景をここゲタスル更生院で見たことがない。この点に関しては、見ていて気持ちいいし、気分がいい。しかし中には、虫歯が痛くてギゼリが食べられないという弱っちいやつ、デング豆が食べられない、ウジが飲めないといった子もいる。残すことはないが、好き嫌いはある。私もらっきょを食べることができないし・・・。

 というのがゲタスル更生院の給食です。日本の給食と比べると種類はそんなに多くないけど、子どもたちにとっては安心してお腹いっぱい食べることができる給食は最高の楽しみなんだろうなあ。そんな子どもたちがごはんを食べている姿を見ることが私の幸せな時間。

 残り46日。

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