2009年9月22日火曜日

9月12日 ゲタスル文化祭(前半)

 朝早く6:00頃、目が覚める。慣れない男性浴衣を出して着始める。ケニアで初めて着る浴衣。しかし帯の男性結びができず、約30分ほどがんばるが、最終的には諦めて、紐だけ結んで、準備物をもって更生院へ。前日から泊まっていた後輩隊員の山ちゃんに写真係を頼んでいたので、山ちゃんは家を出てから早速カメラのシャッターをきる。

 子どもたちと一緒に教室やダイニングの掃除、メタルアートや巨大製作の貼り付け、夜中こっそり作った小さな文化祭の看板などなど、少しずつ準備を進めていく。また受付のための机の準備、ダイニングを映画鑑賞できるよう、すべての窓に毛布をかけたりする作業なども進める。この時点でただならぬ雰囲気にソワソワする子どもが増えてくる。

 さて少しずつ日本のお客さんたちがやってくる。日本大使館のスタッフの方、日清食品さん、JICA婦人の会サイディアーナの皆様などなど。それぞれの役割とスケジュールは以下の通り。

○文化交流
 午前(ダイニング)      :日本の映画「ウォーターボーイズ」 →大使館
 午後 第1ルーム(ダイニング):日本のおどり(盆踊り)→サイディアーナの会
    第2ルーム(教室1)  :折り紙 →サイディアーナの会
    第3ルーム(教室2) :日本の歌 →サイディアーナの会
○食交流
昼食:ケニアの料理「ギゼリ」
     日本の料理「チキンラーメン」、「ゆでたまご」→日清食品
○展示
 ゲタスル更生院全生徒  絵画「自分たちの生活」(Maisha yangu ya kwetu)
                 絵画「ケン先生の顔」(Ken’s face)
                 工作「メタルアート」(Metal Art)
 ゲタスル更生院生徒有志 巨大製作「ゲタスル更生院」(Getathuru Rehabilitation School)
                 巨大製作「ようこそケニアへ」(Karibu Kenya!)
                 巨大看板「ゲタスル文化祭」(Getathuru Cultural Festival)

 など盛りだくさんである。とくに展示の部の作品は2週間前から取り組んできて、やっと完成した作品ばかりだ。子どもだけでなく私にとってもずいぶんと誇らしい。また今回は子どもたち主動で文化祭運営させた。受付係、更生学校案内係、開会式・閉会式司会、開会式挨拶、閉会式挨拶などなど。すべて教員がしていたところを、生徒を中心になって運営させた。これは私が中学校の教員を5年経験して、イベントごとに行っていた実行員会のようなやり方だ。こうすることで、子どもたちの自主性とやる気を引き出す。教員はあくまで黒子に徹する。こうやってできることも5年間の経験があったからかなあ。

 そして子どもたちの運営のもと、お客さんたちは受付をし、学校案内を子どもたちから聞く。開会式では司会をはじめお祈り、そしてあいさつなども子どもたちがする。人前で話すこともできなかった子どもたちが堂々と話している姿に感動。この日のために何日も前から練習してきたもんな。その目に見える成果一つひとつにうれしくなる。

 だんだんと増えてくる日本のお客さんは、子どもたちの作った作品を見てまわる。日本の子どもたちとはちがう色の使い方、その絵からわかる自由奔放さなどすごく興味を持って見てくれた。またメタルアートを手にとっては、じっくり見てもらった。

 「色使いが本当におもしろいねえ。」
 「針金一本で上手に作るんだねえ。」

 など、たくさんの言葉をいただいて、大満足。とくに巨大製作に足を止める方がたくさんいてくれて、写真をとる人もたくさんいた。
 その後、午前中の活動である映画「ウォーターボーイズ」鑑賞のため、一同ダイニングへ。この日は停電にもかかわらず、大使館のスタッフがジェネレイターまで持ってきてくれて、問題なく映画が始まる。子どもたちは初めて見る日本の映画に食い入るように集中する。話している言語は日本語で、下に英語の字幕といったもので、なかなか理解できなかった子どもがいるかもしれないが、それでも最後まで集中してみることができたようだ。

 そして文化祭は怒涛の後半戦を迎える。

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