2009年11月9日月曜日

11月2日 青空教室


「子どもと先生がいれば、授業はできる。」

 昔、小さい時に見たテレビ番組でアフリカの子どもたちが教室でなく外で地べたに座り、必死に先生の話を聞いている場面を見た。あまりもの衝撃的で、小さいながらもその映像ははっきり覚えている。思えばあのときから、アフリカの子どもたちに接してみたいと思ってたのかも。と感じながら、今日の授業は外で行った。

 というのも、キッチンの先生が教室を貸してほしいとお願いしてきたからだ。更生院の食糧倉庫に大量の虫が発生。子どもたちの主食となるマヒンディ(とうもろこし)にわいた虫を駆除するため、教室に一度とうもろこしを入れて、そこに農薬をかける。ケニアらしい実にとんでもないやり方だ。そのため農薬が充満する教室を使うことはできない。というわけで、この日は急きょ机を外に出して授業をしました。

 UNICEFからいただいた小黒板、ノートや鉛筆を用意して、全く問題なく授業開始。子どもたちは慣れているせいか、それほど興奮することなくいつもと同じように授業を受ける。他の先生たちは「またケンが、何かおもしろいことしてるな」というような顔で、笑顔でその場を横ぎる。いやいや子どもたちは週1回しか授業がないから当然だろ、と私は思いながら授業を続ける。

 そこに生徒と先生がいれば、授業は成り立つ。まったくそのとおり。逆をいえば、「生徒だけでは授業は成り立たないんですよ、マネージャー(所属長)!」と言いたいが・・・。こんな授業でも、子どもたちの目は真剣そのもの。そんな子どもたちと過ごせるのも、残り4か月半・・・。

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