2009年3月10日火曜日

3月5日 一本のボールペン


 肌身離さず、毎日どんなときでも握りしめている一本のボールペン。

 先日大阪大学グローバルコラボレーションセンター(GLOCOL)の皆さんとその研修で来ていたアフリカ諸国の研修員の皆さんが子どもたちに渡してくれたボールペンである。

 昨年まで物の寄附には抵抗があった。モノやお金でなく技術や人づくりの協力、それが青年海外協力隊の協力であり、お金や物のは必要ないって考えていた。しかし昨年から交流している小学校のみんなが鉛筆や消しゴムを送ってくれた。それを更生院の子どもたちに渡したところ、すごく大事そうにその鉛筆や消しゴムを握りしめ、ひたむきに勉強している姿を見てきた。そこから少しずつ、物の寄付に対する意識が変わった。

 もちろん今回も大阪大学GLOCOLの方に物の寄付をしてもいいかと質問をされた。私は即答で「お願いします」と言った。そのたった一本のボールペンが何か子どもたちを変えるのではないかと考えたからだ。

 研修員のみなさんやスタッフの人から一本一本子どもたちに渡されたボールペン。俺らにとったらたかがボールペン1本だろうが、ここ更生院の子どもたちにとったら大事な宝物になる。勉強するきっかけになる。勉強道具なんて買うことのできなかった子も多い。ましてや新しいボールペンなんて。だからこのボールペンは子どもたちにとっては特別なものだったにちがいない。

 そのペンを持って、今日もここゲタスル更生院の子どもたちは勉強がんばってます。

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